学術院長挨拶
教育・総合科学学術院の案内とご挨拶
教育・総合科学学術院長 宮口侗廸
教育・総合科学学術院長
宮口侗廸
早稲田大学は数年前から学術院体制に移行しました。皆様ご存知のように、大学は基本的にさまざまな専門教育を行なう学部の集合体として歩んできました。そしてその上に大学院研究科が置かれ、さらに専門的な教育・研究の場としての役割を果たしてきました。早稲田大学では、それ以外に特定の分野の研究組織である多くの研究所も設けられ、さらに、研究分野の多様化の中で、直接学部の上にあるわけではない大学院研究科も多く設置されてきました。これらの複雑化した大学の組織をあらためて教育・研究の系統別にまとめなおしたものが学術院体制です。
教育学部関係では、学部と大学院教育学研究科、教育総合研究所がまとめられて、教育・総合科学学術院が発足しました。教員は学術院に所属し、教授会は学術院に置かれますので、従来の早稲田大学教育学部教授という肩書きは、正確には早稲田大学教育・総合科学学術院教授という書き方に変わりました。
大学全体としては、政治経済、法学、文学、教育・総合科学、商学、理工、社会科学総合、人間科学、スポーツ科学、国際教養の10学術院が誕生し、それぞれが、学部、大学院研究科、研究所等を包含しています。文学学術院には文学部と文化構想学部、理工学術院には基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部が包含されるなど、複数の学部や大学院を持つ学術院もあります。さらに2009年度からは、これまで学術院に属しておらず、独立研究科と呼ばれてきた大学院が、それぞれの系統にふさわしい学術院に統合されました。法務研究科が法学学術院の中に、アジア太平洋研究科が国際教養学術院の中にという例などがあり、国際教養学術院はこれを機会に国際学術院と名を改めました。
私どもの教育・総合科学学術院も、2008年度からは新しく創設された大学院教職研究科が加わり、教育学部・大学院教育学研究科・大学院教職研究科・教育総合研究所からなるかなり大きな学術院となりました。
それぞれの組織のページが用意されていますので詳しくは申し上げませんが、教育学部は戦前から存在した高等師範部の伝統の上に、戦後、私学としては最初の開放性教員養成を担う教育学部として発足し、教育のあり方を考える教育学科と、それに加えて教科にかかわる専門性を重視する六つの学科からなっています。多彩な分野の教員が揃っている点では、早稲田大学で群を抜いた存在です。学生の進路も、教育界以外にも極めて多彩です。2008年度からは、教育学科に初等教育専攻が設置されています。
教育学研究科は1990年に創設され、教育学のみならず、教科にかかわる専門領域の研究の場として多くの人材を送り出してきました。また、教職研究科は専門職大学院としてまだ日は浅いのですが、すでに現職教員を含む修了者(教職修士)を送り出しています。さらに教育総合研究所では、多くの研究部会のもと、多彩な公開講演会の開催、「早稲田教育評論」や「早稲田教育叢書」の刊行など、活発な活動を展開しています。
以上に加えて教育学部には、全学の学生の教員免許の取得にかかわる講義等の任務を受け持つ教職課程が置かれています。さらに、教員には教員免許更新講習の受講が義務づけられ、私どもの学術院は、この講習のための事業を積極的に推進しておりますが、このことは、全国に多数の教員を輩出してきた早稲田大学において教育者育成を担う当学術院の、当然の責務だと考えております。
学部・大学院・研究所等の関係は、図のようになります。学術院の傘下にあるとはいえ、それぞれの組織は運営委員会や管理委員会を持ち、運営に関してはかなりの独立性を持っております。それぞれのページで内容をご確認いただくことをお願いして、学術院長のご挨拶とさせていただきます。

宮口侗廸(みやぐち としみち):社会科地理歴史専修所属、社会地理学を専攻

